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ヒトラーの生家を警察署に オーストリア政府が発表 ネオナチの聖地への懸念

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オーストリア内務省はナチス・ドイツの指導者アドルフ・ヒトラーの生家を警察署にすると発表したとのニュースがありました。

 

ヒトラーの生家、現存していたんですね。
  

 

ヒトラーの生家を警察署に オーストリア政府が発表 


記事によると、

オーストリア内務省は19日、同国北部ブラウナウにあるナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーの生家の建物を改装し、警察署として活用する計画を発表した。ネオナチなどの極右勢力に「聖地」として使われるのを防ぐのが目的。

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ヒトラーの生家のアパート

ヒトラーの生家はオーストリア北部の町、ブラウナウのアパートの一室。
ヒトラーは1889年にドイツ系の住民の家庭に生まれ、その後ドイツ国民となり、ナチス党の党首として政権を掌握しました。

 

このアパートは戦後、学校や福祉施設として利用されてきたようで、オーストリア政府はネオナチなど極右勢力の象徴的な場所として悪用されるという懸念から3年前に国有化して使い道を検討していたそうです。

 

今回、警察署として利用する理由についてオーストリア内務省は、
「国家社会主義の記憶を再び呼び起こしてはならないという明白な警告だ」と説明しているそうです。

 

 

ヒトラーの生家を警察署に ネオナチの聖地への懸念

 

オーストリアでは近年、難民や移民の問題をめぐり、極右勢力の活動が活発化し、ヒトラーを英雄視する動きへの懸念が強まっています。

 

ネオナチやナショナリズムへの懸念を抱いているのは、オーストリアだけではありません。

 

欧米諸国はいずれも同じような問題を抱えているようです。

 

今年、第一次世界大戦後に締結されたベルサイユ条約が締結から100年を迎えました。

 

しかしながら、欧米ではナショナリズムが再燃しているというのです。

 

ベルサイユ条約は、多額の賠償金と領土割譲でドイツに屈辱を与え、ユダヤ人排斥を掲げるヒトラーを生みました。

 


この条約の一番の問題は「交渉を経ずにドイツに強要されたこと」だと仏国際関係研究所のドミニク・ダビド顧問は指摘しています。

 

ヒトラーの生家を警察署に ネオナチの聖地への懸念 ナショナリズムの拡がり

 

現在、中東やアフリカからの大量の移民流入を背景に欧州各地でナショナリズムが高まりを見せています。

 
フランスしかり、イタリアしかり、ドイツもそうです。

 
いずれも、極右・右派と言われる政党が力をつけてきているのです。

 

それぞれの国のそれらの勢力は「移民が雇用を奪い、治安を悪化させている」と主張し、憎悪を掻き立てます。

 

ゲルマン民族の優位性を主張し、第一次世界大戦後の国内不況をユダヤ人に責任転嫁して第二次世界大戦へと突き進んだヒトラーと似てはいないでしょうか。

 

歴史家のジャンクロード・アゼラ氏はフランス誌ルモンドへの寄稿で「1世紀前は恨みの国民感情が民主主義にとって一番危険な毒だったが、状況は今でも変わらない」と警告しています。

 

第一次世界大戦の敗戦での屈辱的なベルサイユ条約から、ユダヤ人に責任を擦り付けて国民をあおり、戦争へと突き進んだヒトラー。

 

不況や雇用への不安を移民や難民のせいにし、ナショナリズムを煽る極右政党。

 

たかが100年前の出来事と似てはいないだろうか。

 

フランス・マクロン大統領は「多国間主義」を唱え、「米国第一主義」を声高に掲げるアメリカ・トランプ大統領を批判しつつも、イランの核合意をめぐる問題などで仲介役を果たそうとしていますが、トランプ大統領は「パリ協定」からの離脱を通告し、ますます孤立化しています。

 

ドイツ・メルケル首相は退任を見据えているし、イギリスはEU離脱問題で大きく揺れています。

 

対話の糸口が見えません。

 

 

ヒトラーの生家を警察署に ネオナチの聖地への懸念 対話と協力

 

しかしながら、前述のダビド氏は、「欧州には対話と協力の文化がある」としています。

 

ベルサイユ条約のような一方的な取り決めではなく、対話し協力して移民や難民の問題に取り組まなければならないのかもしれません。

 

行き過ぎたナショナリズムは過去の過ちを踏襲してしまう危険をはらんでいます。

 

そして、とかく日本は、移民や難民の問題に対して、閉鎖的です。

 

国際的なつながりが非常に強くなっている今日、我関せずではいられなくなっています。

 

日本も国際的な責任を負う立場にあるといえます。

 

欧米諸国が直面しているように、移民・難民の受け入れには雇用や治安の問題は避けては通れません。

 

 

国際社会が、今後、どのように進んでいくのか、大きな過ちを犯さないようにするためにも、必要があれば声を上げていかなければならないのかもしれません。

 

 

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