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社外役員の登用に女子アナが人気のわけ

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このところ、女子アナ・元女子アナの企業の社外役員への登用のニュースをよく耳にします。

 

最近では、6月の株主総会で選任された「SBIホールディングス」の元TBSアナウンサー・竹内香苗氏(ちなみに前任は元NHKアナウンサーの久保純子氏)。

 

オンワード・ホールディングスでは元NHKの草野満代氏、伊藤忠エネクスではやはり元NHKの山根基世氏、日本郵船ではフリーアナウンサーの国谷裕子氏、コーセーでは元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏などなど。

 

ではなぜ、このように大企業の社外役員に元女子アナたちが選任されるのでしょう。

 

社外役員とは

 

そもそも、社外役員とはどんな立場なのでしょう。

 

取締役会に出席します。

 

文字通り、社外にいる役員のことです(笑)。

 

社内から昇格した取締役と違い、内部のしがらみや利害関係を持たず、社外から客観的に会社の経営状況を見て、意見することができる立場であるとされています。

 

この「社外役員」と一緒に考えなくてはならないのは「コーポレート・ガバナンス」といわれるものです。

 

日本語では「企業統治」と訳されます。

 

会社が法令を守り、不正行為や暴走をしないよう監視しする仕組み(体制)のことです。

 

会社は経営者のものではなく、投資する株主のものだ、との考えが根本にあります。

 

なので、社外役員の立場は、「会社は企業価値を高め、利益を株主に還元することを監視する」ことにあります。

 

とくに、粉飾決済などの経営不祥事が多く取りざたされたバブル崩壊以降、株主からコーポレート・ガバナンスの強化を求める声が高まり、現在では社外役員を二名以上置くことになっているようです。

  

政府の進める女性役員起用

 

また、海外と比べると女性の社会進出が進んでいない日本において、2013年、政府は女性役員の起用を求めました。

 

現在は役員の一割を女性に、と求めているようですが、実情は難しいようですね。

 

そもそも、経営に携わってきた女性が少ないこと、出産・育児に専念したいと考える女性が少なくないこと(そうさせたいと思うパートナーや周囲の環境も少なくないと思う…)などを理由に、経団連では女性の労働絵欲の市場への呼び戻しをまずは測りたかったようです。

 

 

社外役員の仕事って?

 

 

では、具体的には、社外役員はどんな仕事をするのでしょうか。

 

まずは、3か月程度に一度開かれる取締役会に出席します。

 

取締役会はその企業の経営方針を決めるものです。

 

株主総会やその他特別な案件があるときも出席を要請されます。

 

取締役会では、外部からの客観的な視点で経営方針を判断し、企業(社長)に対し、意見やアドバイスをしていきます。

 

もちろん、事前に配布される資料を理解しておく必要があります。

 

企業とは利害関係のない社外役員が、客観的に感じる事を意見し、企業が間違った方向に舵を切らぬよう軌道修正して行くことが重要となります。

 

このようにして、企業と株主の関係や企業への監視がうまくいっていれば、その企業のコーポレート・ガバナンスは保たれているといえます。

 

社外役員に女子アナが多く登用されるわけ

 

これからの企業経営を考えるうえで、その健全性を保つために必要な社外役員。

 

女性の社会進出の一つの指標としても見られているようです。

 

では、なぜ「元女子アナ」の登用が多いのでしょうか。

 

もともと、社外役員は東京証券取引所がガバナンスの観点から2名以上の社外取締役を置くようにと上場規則に加えたのが発端です。

 

そして、その役割上、キッコーマンの茂木友三郎氏やオリックスの宮内義彦氏などの有名経営者や有名大学の教授、弁護士など、企業とは直接関係のない第三者が就任していました。

 

しかしながら、徐々に「第三者を登用する」という意識が薄れ、なり手も不足していきます。

 

前述したように、女性の経営経験者は少ないので、役員に女性を、となればなおさらです。

 

そこで、利害が一致したのが、経営者側と元女子アナ側です。

 

経営者側が求めたのが「知名度が高く、高学歴で、華のある女性」。

 

番組などを通じていろいろな企業のトップと人脈もあり、うってつけなんだとか。

 

そして、女子アナ側からすれば、アナウンサーとして活躍できる期間が短く、フリーになったとして仕事が増える保障はないとしたときに、生活を安定させられる社外役員の起用はありがたい役職なんだそうです。

 

ただ、これでは、本来の「社外役員」の役目が果たせるのか心配になります。

 

起用する企業側、受ける女性側も、「コーポレート・ガバナンスを保つ」といった気概がないと、名ばかりの役員になりかねません。

 

もちろん、元女子アナとはいえ、みずから弁護士資格をもつ菊間千乃氏のように、実際に弁護士資格を武器に臨んでいる方もいます。

 

女性役員のなり手が見つからない企業のために、各弁護士会では「女性役員候補者名簿」が用意されていますし、内閣府の男女共同参画局にも同様のデータベースがあります。

 

女性の社会進出、地位向上が叫ばれて久しくなりますが、まだまだ遠いなぁと思います。

 

ぜひ、社外役員に選任された方たちには、今後の女性たちの良き道しるべとなるような取り組みをしてほしいと期待しています。

 

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