社会

緊急避妊薬(アフターピル)を処方してもらうには? その効果、服用時期は?

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こんにちは。かのんです。

 

さて、緊急避妊薬ってご存じですか?

 

緊急避妊薬はアフターピルとも呼ばれ、性暴力を受けたり避妊を失敗したりした時などに望まない妊娠を防ぐための医薬品です。 

 

2020年7月21日、産婦人科医やNPOなどで作る団体が、緊急避妊薬を薬局で購入できるように求める要望書を、厚生労働省に出しました。

 

現在のところ、緊急避妊薬は医師の処方が必要です。

 

緊急避妊薬 要望書の内容は?

 

要望書を提出したのは、性に関する正しい情報の啓発に取り組むNPO法人「ピルコン」や産婦人科医などでつくる団体で、活動に賛同する約6万7千筆のしょめいも合わせて提出されました。

NPO法人「ピルコン」より

 

その内容は以下のとおりです。

1) 緊急避妊薬が適切かつ安全に使用される環境づくりを推進すること

2) 緊急避妊薬の対面診療とオンライン診療の提供体制を整備、強化、周知すること

3)緊急避妊薬のスイッチOTC化に関する審議を早急に再開し、市民の声を反映すること

(スイッチOTC化=医療用医薬品から、一般用医薬品に切り替えること。医師の処方箋なしに薬局などで販売・購入ができるようになる)

4)緊急避妊薬を薬局で薬剤師の関与のもと、処方箋の必要なく購入できるようにすること

 

前述したとおり、日本では医師の処方がないと緊急避妊薬:アフターピルは手に入れることができません。

 

それがハードルとなって、必要とする女性たちの手に届いていないというのです。

 

緊急避妊薬 なぜ必要?

 

緊急避妊薬は文字どおり、緊急に使用するものです。

 

望まない妊娠をする可能性がある場合に使います。

 

今話題になっているのは、このコロナ禍での自粛生活で、「妊娠したかもしれない」と相談する女子中高生が増えているという事実です。

 

親が不在で子どもだけで自宅にいる環境が増え、彼氏や男友達と一緒の時間を過ごすうちに関係を持ち、その後不安に駆られている生徒が多いというのです。

 

全国で妊娠に関する相談を受け付ける窓口はありますが、この4月~6月にかけては10代からの相談が例年の3倍近くになるといいます。

 

多くが、学校や部活、アルバイトが休みですることもなく、彼氏とずっと一緒だった、とか、なかにはSNSで知り合った男性と関係をもった、とか。

 

彼女らは十分な否認の知識もないまま男性と関係を持ち、その後の身体の不調や予定通りにこない生理に焦り、相談してくるのです。

 

また、必要としているのは彼女たちばかりではありません。

 

避妊をしていてもコンドームが破れてしまったなどできちんと避妊できなかった人もいれば、性暴力の被害者もいます。

 

彼女らみなが産婦人科を訪れ、アフターピルを処方してくださいと言えるでしょうか。

 

なるべく人に知られたくない、好奇の目にさらされたくない、と泣き寝入りする人も少なくないでしょう。

 

緊急避妊薬 他国では?

 

では、他国ではどうなのでしょう。

 

緊急避妊薬のアクセス拡充に取り組むICECのウェブサイトによると、緊急避妊薬は世界の76か国で処方箋なしに薬剤師を通して購入でき、19か国でOTC化されているそうです(2020年7月時点)。

 

価格も5,000円未満と安価で提供されているそう。

 

また、WHOは2018年の勧告で「意図しない妊娠のリスクを抱えた全ての女性と少女には、緊急避妊にアクセスする権利があり、緊急避妊の複数の手段は国内のあらゆる家族計画に常に含まれなければならない」としています。

 

この実情を比較すると、日本はだいぶ後進国と言わざるを得ないようです。

 

緊急避妊薬 服用時期やその効果、副作用は?費用は?

 

緊急避妊薬ノルレボ

望まない妊娠を避けるための緊急避妊薬ですが、その効果はどれほどなのでしょうか。

 

緊急避妊薬は性交後72時間以内の服用が望ましいとされています。

 

排卵前の卵胞期に使用することによって正常な排卵を抑制することが分かっており、約80%の女性が5日間以上、避妊効果が続くとされています。

 

72時間を超えても、予想される妊娠の確立を低下させるということもあるそうです。

 

副作用としては、子宮の不正出血や頭痛、倦怠感などがあるそうですが、多くは一時的なものだそうです。

 

ただ、長く続く場合などは産婦人科医に相談したほうがいいですね。

 

気になる価格ですが、6,000円から20,000円と医療機関によって差があります。

 

これは自費になるためで、ジェネリックもあるそうですが、諸外国と比べるとやはり高めですね。

 

なお、性暴力等の被害者で、警察に届け出を出すと公費負担になり、全額もしくは一部支給されるそうです。

 

緊急避妊薬 必要性と性教育

 

今回の要望書の提出にあたり、NPO法人「ピルコン」の代表染矢明日香さんは次のように述べています。

 

「家庭が安心・安全な居場所ではない人もいる中、妊娠をしたら退学や退職を余儀なくされることもある。思いがけない妊娠での出産は、虐待や貧困につながることもある」

 

「アフターピルを必要とする全ての人が、確実に薬にアクセスできる環境を整えることと、避妊に関する正しい情報を得る性教育を充実させることを両輪で進めていかなければいけない」

 

薬局での販売に反対する産婦人科医などは、きちんとした性教育の充実が先だ、とか、安易に緊急避妊薬に走ることになりかねない、などといっているそうですが、現実と照らし合わせてみて、その発言はどうなのでしょうか。

 

確かに、性についてタブー視されてきた日本において、性教育は十分とは言えません。

 

だからこそ、興味本位でセックスしてみたくなる中高生は多いでしょう。

 

ジェンダーレスといった言葉も市民権を得ている今、男女別に性教育をしている日本の現状は変えていかなければならないでしょう。

 

しかしながら、染矢さんが言ったように、その一方で、望まぬ妊娠を避ける手立てを提供する必要もあると思うのです。

 

母となった女性が自分らしく生きられるように、生まれてきた子供たちが貧困や虐待などに見舞われる確率が少しでも減るように、大人たちの決断を期待します。

緊急避妊薬 2021年から薬局での購入が可能に!

 

2020年10月7日のyahoo newsで、政府が2021年から、医師の処方箋がなくても薬局での購入ができるようにする方針を固めたとの報道がありました。

 

諸外国に比べれば遅きに失した感はありますが、各団体からの要望に応える形で実現の方向へ舵をきったことは嬉しいことです。

 

まだ、価格がどのくらいになるのかなど詳細は分からない部分もありますが、望まない妊娠に悩む女性が購入しやすい方向で進めてほしいと強く願います。

 

あわせて、ニュースのコメントには、「後からアフターピルを使えばいいから」と安易な性行為に及ぶ人が増えるのではないか、との懸念もみられます。

 

緊急避妊薬の特性や副作用を含めた丁寧な説明と、若年層からの性教育の充実も早急に望まれます。

 

まずは、一歩前進したかな、と思います。

 

引き続き、望まない妊娠に苦しむ女性や、生まれてきた子供たちの貧困、虐待の根絶に向けて進んでほしいと切に願います。

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